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虐めの復讐(7)

龍太はトレイのサンドイッチを手に取った。
もしかしたらおかしな薬を入れられているかもしれない。
そう思うが確かめる術はない。
どうせ俎上の魚状態だ。
ジタバタしたって仕方ない。
龍太は手に取ったサンドイッチを口に入れた。
美味い。
一気に食べて、ジュースを一気に飲んだ。
しかし何も起こらなかった。
遅効型の薬かもしれないが、考えても仕方がない。
腹が満たされると、トイレに行きたくなった。
しかしトイレに入って便器の前で戸惑った。
今の姿では立ってはできない。
龍太は便座を下ろし、ショーツを下げて座った。
着せられたレオタード状のものがどういう仕組みになっているのか分からないが、"普通に"小便することができた。
"普通に"と言っても、"女性として普通に"ということだが。

これから先、自分はどうなるのだろう。
きっと三雲の奴は女になった俺を犯して恥ずかしい思いをさせたいんだろう。
自分から喧嘩をしかけたくせに負けたらそれを"虐め"として周りに吹聴しやがった。
そんな卑怯な奴に負けるわけにはいかない。
どんな姿になっても俺は勝つ。

龍太は女のように用を足しながら、あらためてそう決心した。

トイレから出て、しばらくすると和彦がやってきた。
「トレイを片付けに来てやったぜ」
和彦ひとりではなかった。
あと2人いた。
何か企んでいるに違いない。
3人がかりで龍太を犯そうということなのかもしれない。

「さっさと持っていってくれよ」
しかしなかなか出ていく様子はない。
龍太はあえて3人を無視することにした。

「龍子ちゃん、オジキが仕事だとか言って海外に行っちゃったもんで2週間ほどいないんだ。せっかくの機会だし、俺たちと遊ぼうぜ」
そう言って和彦へ手を伸ばしてきた。
「やめろ」
龍太はその手を払いのけた。
「殴られたくないんなら、さっさと出ていけ」
「そんな身体にされて何ができるんだ?」
「三雲が俺に仕返しをしたいのは分かる。しかし、他のやつらには何もしてないだろう。俺は理由もなく喧嘩はしない。三雲に命令されて無理してるんだったら、サッサと出ていけ。後悔しても遅いぞ」
三雲以外の2人がお互いの顔を見合わせた。
「こいつらは俺を慕ってるんだ。俺の手助けをしたいから、こうして手伝ってくれてるんだ。なあそうだろう」
一瞬迷いの表情が浮かんだが、渋々といった感じで肯いた。
「それじゃやれ!」
男たちは意味のない叫び声をあげて、殴りかかってきた。
女の身体になっていても龍太は龍太だ。
しかも2人なら大したことはない。
掴みかかってくる男たちを簡単にかわした。
めげずにやってくる男たちの足を払って倒した。
何度も何度も同じように倒すと、やがて起き上がってこなくなった。
大したダメージはないはずだ。
おそらくバテただけだろう。
あるいはこれ以上頑張ることの無意味さが分かったのかもしれない。

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